あとがき

あとがき

 この冊子も愈々最後と成りました。
 半年ほどで仕上げる積りでしたが、三年近くもかかってしまいました。
 途中断筆した時期もありましたが、どうにか終える事が出来ました。
 その間、思想の変化も起きて来ました。
 最初は智慧だけが中心概念でしたが、途中で愛の概念を知る様に成り、最終的には智慧と愛で終わったと言う事に成る様です。

 国民一人一人が智慧を愛する事に依って、素晴らしい国家に成る。これがこの冊子を書き始めた時の意図だったのですが、実はそれについては確信があった訳では無いのです。何故ならその素晴らしい国家日本のイメージをしっかりと掴む事が出来なかったらです。しかし愛の概念を知る事に依って、哲学国家日本のイメージをしっかり掴む事が出来る様に成ったのです。

 国民一人一人が智慧を愛する事に依って、智慧と愛に溢れた国家に成る。その様に哲学国家日本をイメージする事に依り、私は今回のこの冊子「哲学国家日本実現の為に」をこの世に強く打ち出す事が出来る様に成ったと思っています。

 なおこの冊子については、三百五十部印刷製本し、国立大学教育学部・国立大学文学部・私立総合大学文学部の哲学担当教官様と、大手新聞社編集局・大手出版社編集局・大手放送社編集局の哲学担当編集長様と、文部科学省の関係者様宛に、それぞれの書簡文と共に送っている所です。本当はもっとたくさん印刷製本して、もっと多くの関係者に送りたい所なのですが、予算の都合もあったので、三百五十部止まりと成っています。その代り、今回の冊子の原本をCDにコピーして冊子の付録として付けている所です。もし出来ましたら、このCDを基に更に印刷製本やCDコピー、メール送信、ホームページへの貼り付け等々をして、多くの方に御紹介の上、御活用して頂ければとても嬉しく思います。

 哲学国家日本とは、国民一人一人が智慧を愛する事に依って成熟して行く国家の事。
 哲学国家日本と言う時の『哲学』とは、philosophia、智慧(sophia)を愛する(philo)事。
 『智慧』とは何か。
 その『智慧』を愛すれば人はどう成るのか。
 その辺りについて、国民的議論を高めて頂ければとても嬉しく思います。
 そうすればこの日本は素晴らしい国家へと変貌して行く事に成ると思います。

 何故なら多くの日本の人々が、心から『それ』を求めているが、『それ』を知らないままでいるのですから。
 哲学哲男より