出版社哲学担当者宛て書簡

 大手出版社編集局哲学担当編集長 
 大手新聞社編集局哲学担当編集長   殿(各通)
 大手放送社編集局哲学担当編集長  

 冊子「哲学国家日本の実現の為に」について(贈呈)

 拝啓、時下ますます御清祥のことと御喜び申し上げます。
 さて、この度、冊子「哲学国家日本の実現の為に」を作成しましたので、別添のとおり贈呈いたします。

 哲学国家日本とは、国民の一人一人が智慧を愛する事に依って成熟して行く国家日本の事を言っています。今回のこの冊子では、その意義とその実現方策の事を述べています。参考にして頂ければ有り難く思います。

 なお、哲学国家日本と言う時の『哲学』とは、philosophia、すなわち智慧(sophia)を愛する(philo)意味での哲学の事ですが、この智慧には大きな意味が隠されています。今回の冊子では、先ずこの智慧の意味を明らかにし、そしてその後、その智慧に基づく国づくりの事を述べています。その構成は次の通りです。
 第一章  ソロモンの智慧
 第二章  ダビデの智慧
 第三章  イエスの智慧
 第四章  パウロの智慧
 第五章  ブッダの智慧
 第六章  孔子の智慧分
 第七章  王陽明の智慧
 第八章  老子の智慧
 第九章  ソクラテス=プラトンの智慧
 第十章  エピクロスの智慧
 第十一章 セネカの智慧
 第十二章 クリシュナの智慧
 第十三章 デカルトの智慧
 第十四章 智慧と愛
 第十五章 聖人君子もしくは哲学者に成ると言う強い意志を持つ事について
 第十六章 哲学一貫教育について
 第十七章 哲学広場と哲学読本大全について
 第十八章 哲学国家日本の実現の為に
 第十九章 最後に
 第一章から第十四章において、十三人の哲学者(智慧を愛する者)の中心概念をなす『それ』について、彼らの言葉に従って『それ』を説明しています。
 そして第十五章から第十九章において、『それ』に基づく国づくりの事を述べています。

 『それ』とは何か、それが智慧の事なのですが、それは十三人の哲学者(智慧を愛する者)においては、何の違いも無いのです。また古今東西の聖人賢人と言われる人々においても、何の違いも無いのです。そしてこれがそれにおける最も大きな神秘なのですが、『それ』は全ての人においても、何の違いも無いのです。『それ』を知っているか否か、そして『それ』をどの程度愛し続けているかに依って、聖人、賢人、哲人、凡人等々の名前が付く事に成るのです。
 「哲学国家日本」とは、多くの日本の人々が『それ』を知り、『それ』を愛する事に依って実現して行く国家の事なのです。

 と言う事で、詳細については、別冊本文を読んで頂ければとても有り難いと思います、と言いたい所ですが、この冊子は六十万字にも及んでいます。そしてまた原典から引用がとても多い為、読み難いものとなっています。つきましては、大学の哲学の先生方に宛てた書簡文(別冊三四九~三七二頁)においは、『それ』の事を割合簡単に纏めていますので、先ずはそちらの方から先に読んで頂ければ有り難く思います。そしてもし『それ』に興味が湧きましたら、本文を読み進めて頂きたいと思います。そしてもし『それ』について、御自分自身で心から理解出来ましたら、これらの概念を日本中に広めて頂きたいと思います。

 なおこの冊子については、国立大学教育学部、国立大学文学部、私立総合大学文学部の哲学の先生方と、大手新聞社、大手出版社、大手放送社の編集局の哲学担当編集様と、文部科学省の関係者の方々に、それぞれの書簡文(別冊三四九~三七六頁)と共に送っている所です。どうか先ずはこれらの方々と一緒に、この事について考えて頂ければと思います。そして更には日本国中の多くの人々と、この事について、考える機会を持って頂ければとても嬉しく思います。

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