有識者宛書簡文


 冊子「哲学国家日本の実現の為に」について(贈呈)

拝啓、時下ますます御清祥のことと御喜び申し上げます。
 さて、この度、冊子「哲学国家日本の実現の為に」を作成しましたので贈呈いたします。

 哲学国家日本とは、国民一人一人が智慧を愛する事に依って、成熟して行く国家日本の事を言っています。なお「哲学国家日本」における「哲学」とは、philosophia、すなわち智慧(sophia)を愛する(philo)と言う意味での哲学の事です。哲学国家日本とは、国民一人一人が、この智慧を愛する事に依って成熟して行く国家の事を言っています。

 哲学=philosophia=智慧を愛する事と言う意味での『智慧』には大きな秘密が隠されていると思っています。私は古今東西の聖人賢人たちの中心概念をなす『それ』がそれだと思っているのです。『それ』を愛する事に依って、智慧と愛に溢れた人と成る。それが古今東西の聖人賢人たちの教えであると思っています。そして先生は正にその事を実行している人であると思っています。

 今回の冊子は、第一義的には『それ』を明らかにする為に作成いたしました。その為に、ソロモン、ダビデ、イエス、パウロ、ブッダ、孔子、王陽明、老子、ソクラテス=プラトン、エピクロス、セネカ、クリシュナ、デカルトの十三人の哲学者(智慧を愛する者)の『それ』について、彼らの言葉に依ってそれを説明しています。もし先生が十三人の哲学者たちの『それ』がそれだと理解し、そして十三人の哲学者の『それ』と先生の『それ』が何の違いも無い事を了解した時は、どうか先生において『それ』の概念をこの日本に広めて頂きたいと思います。その概念が日本に広まれば広まる程,日本は素晴らしい国家に成って行きます。何故なら、多くの人々が『それ』を愛する様に成るからです。哲学国家日本とは、国民一人一人が『それ』(智慧=本当の自分自身)を愛する事に依って成熟して行く国家の事なのです。

 なお、今回の冊子については、国立大学教育学部、国立大学文学部、私立総合大学文学部の哲学の先生と、大手新聞社、大手出版社、大手放送社の編集局の哲学担当編集長様と文部科学省の関係者の方々に、それぞれの書簡文(別冊三四九~三七五頁)と共に送っている所です。送付先については、送付先一覧表(別冊三七七~三八二頁)の通りです。先ずは、これらの方々と『それ』に関する対話を深めて頂ければとても嬉しく思います。
「あなたがたは世の光である。山の上にある町は、隠れることができない。」先生のその明かりをこの日本に赤々と照らして頂きたいと思います。
 敬具
 平成二十五年五月吉日

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